ロシアの軍事侵攻が続くウクライナ。
ウクライナ南東部にザポリージャ原子力発電所がありますが、ロシア軍が掌握し、攻撃によって外部電源が失われる危機も発生しています。
多くの市民が戦闘に巻き込まれ、避難生活を送っています。
ニュースが飛び交う中で、本当はどんな状況になっているのか、現地の声が知りたいと思っていました。
現地入りしたカメラマンの写真展が西早稲田にある早稲田スコットホールギャラリーで開催されたので、行ってきました。

カメラマンのクレ・カオル(Kaoru Ng)さん。
2019年の香港民主化デモをきっかけにフォトジャーナリストになったという、熱い想いのある方です。
レンガで囲まれたこじんまりしたギャラリー内には、クレさんが2月から6月にかけてウクライナ各地で撮影した写真が並んでいました。
砲撃によって、半分が崩れ落ちた住宅の前に立ち尽くす人、大けがをした兵士など危険な現場の写真だけでなく、牛を抱きしめる少女などの失った平和な日常を思い起こさせる写真もありました。

クレさんはまたウクライナに取材に戻るそうです。
最終日に駆け付けたので、クレさんもいらしてお話を伺うことができました。
物腰柔らかく、とても丁寧な方ですが、危険な取材だけどまたウクライナに行くのかと聞きました。
「危険な取材だけど、自分は逃げることができます。ウクライナの人たちは逃げることができない。だから、私が伝えなければならないと思います。」と力強く話してくれました。
クレさんの写真には、動物と人のふれあいの写真も何枚もありました。
動物も、人も、同じウクライナに生きている存在です。
温かい視点で撮影された写真に、悲しいだけではない優しさを感じることができました。
お近くの方はぜひ。
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